USB Type-Cケーブルが自身の性能(電力許容値や転送速度)をホスト機器に伝える仕組みは、物理層の専用ラインを用いた「USB PD(Power Delivery)プロトコル」に基づいています。

単なる電気信号のやり取りではなく、デジタルデータとして通信が行われているのが特徴です。


1. 通信の経路:CCピン

USB Type-Cコネクタには24本のピンがありますが、その中の CC(Configuration Channel)ピン が情報の通り道になります。

  • ケーブル内部に実装された E-Marker(チップ)は、このCCラインに接続されています。

  • ホスト(ソース)側がCCラインに信号を送ると、E-Markerがそれに応答し、ケーブルの「履歴書」のようなデータを送り返します。

2. 通信プロトコル:BMC方式

この通信には、BMC(Biphase Mark Coding) という符号化方式が採用されています。

  • 仕組み: 0と1の論理値を電圧の変化のタイミングで表現します。

  • 利点: ノイズに強く、クロック信号を別途送る必要がないため、細いCCライン1本で確実にデジタルデータを転送できます。

3. 通信のやり取り(交渉)のプロセス

ホストとケーブル(E-Marker)の間では、以下のようなシーケンスで情報が交換されます。

  1. 接続検知: ケーブルが刺さると、ホスト側がCCピンの電圧変化を検知します。

  2. VCONN供給: ホストは、ケーブル内のチップを動かすための電源(VCONN)を、もう一方のCCピン(プラグを裏返した側のピン)から供給します。

  3. Discover Identity: ホストが「君(ケーブル)は誰?何ができるの?」というリクエスト(VDM: Vendor Defined Message)を送ります。

  4. レスポンス: E-Markerが自身のスペック情報を返信します。

    • 対応電圧・電流(例:5A対応)

    • データ転送速度(例:USB4 40Gbps)

    • 製造メーカーID

4. なぜこの仕組みが必要か

従来のUSB-Aなどでは、ケーブルの太さや品質を判別する術がなかったため、許容以上の電流を流して発火するリスクがありました。

Type-Cではこの通信の仕組み(SOP'通信と呼ばれます)により、

  • 「5A対応ケーブルだと確認できた時だけ、100W/240Wのモードを有効にする」

  • 「安価な3Aケーブルなら、安全のために60W以下に制限する」

    といったインテリジェントな制御が可能になっています。


技術的な補足:SOP / SOP' / SOP''

USB PDの通信対象は、相手の機器(スマホなど)だけではありません。

  • SOP: 接続先デバイス(スマホやPC)との通信

  • SOP' / SOP'': ケーブル内のチップ(E-Marker)との通信

このように、一つのポートで「相手のデバイス」と「使っているケーブル」の両方と別々に会話することで、システム全体の安全性を確保しています。

 

 

 

出典:Google Gemini (Gemini は AI であり、間違えることがあります。)

 

 

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