2ポートのベクトル・ネットワーク・アナライザ(VNA)において、フロントパネルに「Reference(参照)」や「Test(テスト)」のジャンパー(外部アクセス・ループ)が備わっているモデルであれば、ミリ波帯などの周波数拡張(ミリ波コントローラの接続)は論理的に可能です。

ただし、ジャンパーがあるからといって、単にケーブルを繋ぐだけで拡張できるわけではありません。以下の3つの条件が重要になります。


1. ジャンパー(ダイレクト・レシーバ・アクセス)の役割

通常、VNA内部では信号源からの出力をブリッジやカプラで分岐し、内部のレシーバに送っています。ジャンパー付きのモデルは、この「信号源」と「レシーバ」の経路を物理的に切り離せるようになっています。

  • Source Out: 外部の周波数拡張モジュールへ局部発振(LO)やRF信号を送るために使用。

  • Receiver In: 拡張モジュールでダウンコンバートされた中間周波数(IF)信号をVNA本体のレシーバへ戻すために使用。

2. 周波数拡張に必要な構成要素

ジャンパーを使って周波数を拡張する場合、以下のセットアップが必要になります。

  • ミリ波コントローラ/テストセット: VNA本体の信号をミリ波帯へ変換し、DUT(被測定デバイス)からの反射・透過波をIF信号に落とすためのインターフェース。

  • 拡張モジュール(Frequency Extender): 実際に110GHzやそれ以上に変換するヘッド。

  • ファームウェアの対応: 最も重要な点です。VNAのファームウェアが「外部ミリ波モジュール制御モード」をサポートしている必要があります。これがないと、画面上の周波数表示と実際の測定周波数を同期させることができません。

3. 主なメーカーの対応状況

  • Keysight (PNA/PNA-X): フロントパネルにジャンパー(Configurable Test Set)があるモデルは、N5261A/62Aなどのコントローラを介してミリ波拡張が可能です。

  • Rohde & Schwarz (ZVA/ZVT/ZNA): ダイレクト・レシーバ・アクセス・オプションがある機体であれば、外部コンバータを接続して数百GHz帯まで拡張可能です。

  • Siglent (SNA6000A): ダイレクト・レシーバ・アクセスが可能なモデルがあり、拡張モジュールの制御ソフトが公式にサポートされ、ミリ波拡張が可能です。

 

結論:可能かどうかの見極め

お手持ちのVNAが以下の条件を満たしているか確認してください。

  1. 物理的条件: フロントパネルに SOURCE OUT / CPLR THRU / RCVR IN といったラベルの付いたセミリジッド・ジャンパーがあること。

  2. ソフトウェア条件: メニュー内に「External Mixer」や「Millimeter Config」といった項目があること。

  3. インターフェース: リアパネルに外部ソースを制御するための専用端子(LO制御やLAN/USB)があること。

注意点: ジャンパーを外すと内部の校正データが無効になるため、拡張モジュールを接続した状態で改めてシステム全体のフル2ポート校正(電子校正器や導波管校正キットを使用)が必要になります。

 

 

 

出典:Google Gemini (Gemini は AI であり、間違えることがあります。)

 

 

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