コルピッツやハートレーのようなLC発振回路は、周囲の温度変化や電源電圧のゆらぎによって、発振周波数がどうしても微小に変動(ドリフト)してしまいます。
これを高い精度でピタッと一定に保つための仕組みが、PLL(Phase Locked Loop:位相同期回路)による周波数安定化です。
自作や実験でLC発振器をPLLでロックする場合、どのような回路構成で組み合わせるのか、全体のブロック図とキーとなるコンポーネントを解説します。
PLL安定化発振器のシステム構成
LC発振器をPLLで制御する場合、心臓部となる発振回路を「電圧で周波数をコントロールできる発振器」であるVCO(Voltage Controlled Oscillator:電圧制御発振器)へとモディファイし、基準となるクォーツ(水晶発振器)の精度に同期させます。
LC発振回路をPLLと「組み合わせる」ための3つのステップ
手持ちのLC発振回路をPLLに組み込むには、以下の3つの改造・追加が必要になります。
1. LC回路をVCO(電圧制御型)に変形する
PLLは「直流電圧」で周波数を補正します。そのため、コルピッツやハートレーのタンク回路の一部に「バリキャップ(可変容量ダイオード)」を組み込みます。
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バリキャップに逆方向電圧(制御電圧:Vc)をかけると、電圧に応じて静電容量が変化します。
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これにより、PLLからの電圧で f0 を微調整できるようになります。
2. バッファアンプ(緩衝増幅器)を挟む
発振回路の出力をそのまま分周器(カウンターIC)に繋ぐと、ICの入力容量やデジタルノイズが逆流して発振が止まったり、不安定になったりします。
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FETのソースフォロワや、高周波用MMIC(広帯域アンプIC)を1段挟んで信号を「隔離」します。
3. ループフィルタ(LPF)の設計
位相比較器から出力されるパルス状の信号を、滑らかな直流(制御電圧)に変換する低域通過フィルタです。
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このフィルタの時定数(抵抗とコンデンサの定数)によって、「どれくらい素早くロックするか」「どれくらいノイズ(位相雑音)を抑え込めるか」というPLLの安定度が決まります。
具体的なICを用いた現代の組み合わせ例
現代の回路設計では、これらの機能を1チップに収めたPLLシンセサイザICとLC回路を組み合わせるのが一般的です。
| 構成要素 | 具体的な回路・IC例 | 役割 |
| VCO部 | コルピッツ/ハートレー + バリキャップ(1SV223など) | 制御電圧に応じて4.5GHz帯やRF帯を発振 |
| PLL IC |
汎用:74HC4046 (定番) 高周波:アナログ・デバイセズ ADFシリーズなど |
位相比較器、プログラマブル分周器を内蔵 |
| 基準光源 | TCXO(温度補償型水晶発振器) | 10MHzなどの極めて安定した基準クロックを供給 |
メリットとデメリット
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メリット: 水晶発振器並みの「高い周波数安定度」を持ちながら、LC発振器のように「周波数を自由に変更できる」いいとこ取りができます。
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トレードオフ: LPFの設計が不適切だと、周波数がせわしなく揺れる「ハンチング(ジッタ)」を起こしたり、PLL特有の不要なノイズ(リファレンススプリアス)が発振出力に混入したりするため、フィルタのカットオフ周波数の追い込みが重要になります。
もし、特定の周波数帯(例えば高周波無線用、あるいはオーディオシンセサイザ用など)や、具体的なICを使った回路の接続方法(バリキャップの挿入方法など)についてさらに深掘りしたい部分があれば、お気軽にお知らせください。
出典:Google Gemini (Gemini は AI であり、間違えることがあります。)
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