表面実装(SMT)基板の実装検査において、有リードパッケージであるSOP(Small Outline Package)と、ノンリードパッケージであるQFN/DFN(Quad/Dual Flat No-lead)では、AOI(自動外観検査装置)での検出難易度と検査アルゴリズムののアプローチが完全に異なります。
特に車載向け(AEC-Q100準拠など)の高信頼性が求められる現場において、QFN/DFNのAOI検査はプロセス管理上の大きな関門となります。それぞれの検査特性と、装置に求められる要件をまとめました。
🔍 SOP と QFN/DFN の AOI 検査比較
| 検査項目 | SOP(ガルウィングリード) | QFN / DFN(底面電極) |
| AOI難易度 | 低~中(標準的なアルゴリズムで対応可) | 🔥 高(カメラ、照明、特殊形状への対応が必要) |
| 主な検査対象 |
・リード先端・ヒールのフィレット ・ブリッジ、浮き(コプラナリティ) |
・外側露出部のはんだ濡れ(サイドフィレット) ・位置ズレ、浮き(傾き) |
| 主な課題 | リードの変形、微小ピンピッチのブリッジ | 外側から見えない底面電極の未半田(浮き) |
| 検査手法 | RGBの落射照明・斜め照明による形状推測 | 高解像度3D-AOI + サイドウェブ(SWF)の活用 |
1. SOPのAOI検査:確立されたフィレット認識
SOPはガルウィング(カモメの翼状)のリードが外側に露出しているため、光学的な検査は非常に容易です。
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検査のポイント: はんだがリードの「ヒール(かかと)」から「トウ(つま先)」にかけてなだらかな傾斜(メニスカス)を作っているかを検査します。
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照明技術: 赤・緑・青(RGB)の異なる角度からドーム照明を当てることで、はんだの傾斜角を色の変化として2Dカメラで捉える手法が古くから確立されています。3D-AOIでは、高さを直接プロット(位相シフト法など)することで、リードの浮き(コプラナリティ不良)を正確にミリメートル単位以下で捉えられます。
2. QFN/DFNのAOI検査:最大の難所と対策
QFNやDFNは、リードがパッケージの底面および側面にしかなく、基板と接合する主電極がチップの真下(完全に隠れた状態)にあります。これがAOIにおける最大の課題です。
⚠️ 課題:サイドフィレットの不確実性
従来のQFNは、リードフレームをダイシング(切断)して個片化するため、側面の銅(Cu)が露出した状態(Exposed Cu)になります。銅は空気中で急速に酸化するため、リフロー時に「電気的には底面で繋がっているのに、側面にははんだが登らない(濡れ上がらない)」という現象が頻発します(下図左)。
これを通常のAOIで検査しようとすると、良品であるにもかかわらず「はんだ不足(未半田)」と誤検知(過検出)してしまいます。
💡 解決策1:ウェッタブル・フランク(SWF / Wettable Flank)の採用
車載電子部品などでQFN/DFNをAOIで100%保証するために、現在はウェッタブル・フランク(側面に錫などのめっきを施した窪み・段差を設ける技術)が業界標準となっています(上図右)。
これにより、リフロー時に側面に美しいはんだフィレット(サイドフィレット)が確実に形成されるようになり、AOIのカメラで「はんだが十分にあるか」を光学的に判定できるようになります(下図の実際の見え方の比較を参照)。
💡 解決策2:超高精度3D-AOIによる「浮き・傾き」の体積測定
底面電極(センターパッド/サーマルパッド含む)の「未半田」や「ボイド(気泡)による持ち上がり」を検知するため、最新の3D-AOIではパッケージの天面(モールド上面)の「高さ」「傾き」をミクロン単位で測定します。
四隅の高さを測定し、設計値よりパッケージ全体が浮いている、あるいは片傾きしている場合、内部の底面はんだに厚みの異常(未半田や異物挟み込み)があると間接的に判定します。
🛠️ まとめ:AOIとX線(AXI)の使い分け
QFN/DFNの検査において、AOIは非常に進化していますが、構造上「チップの真下にあるはんだのボイド率(空孔率)」を直接見ることは不可能です。
そのため、製造ラインでは以下のような使い分け、または連携が行われます。
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インライン検査(全数): 3D-AOIによって、SOPのフィレット、QFNのサイドフィレット(SWF部)の濡れ性、およびパッケージの傾き・位置ズレを高速にスクリーニング。
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X線自動検査(AXI): QFNのセンターパッド下のボイドや、完全に見えない箇所のショート(ブリッジ)が懸念される重要基板については、インラインまたはオフラインのX線検査(AXI)を組み合わせて品質を担保する。
出典:Google Gemini (Gemini は AI であり、間違えることがあります。)
参考:The 2026 IEEE 76th Electronic Components and Technology Conference
https://ectc.net/
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https://www.micsig.com/list/546
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