NJR4265J(またはNJR4265R-J1)は、日清紡マイクロデバイス(旧・新日本無線:NJR)が開発した、24GHz帯(Kバンド)のマイクロ波ドップラー動体検知センサモジュール(J1は日本国内の電波法技適認証済みモデル)です。

FMCWやVCOの評価といった「高周波測定器でのガチガチのデバッグ」とは異なり、このモジュールは「高周波回路、パッチアンテナ、IFアンプ、信号処理用のMCU(マイコン)」がわずか 14 × 20.4 × 8.8 mm の1パッケージに全て統合されたインテリジェント・センサです。

すでにドップラー信号処理(アルゴリズム)が内部マイコンで実行されているため、ユーザーは複雑な高周波解析をすることなく、デジタル信号として検知結果を取り出すことができます。

主な特徴とスペック

  • 送信周波数: 24.05 ~ 24.25 GHz(日本国内の特定小電力無線局に対応)

  • 検知方式: CW(連続波)ドップラー方式。ターゲット(人など)が接近または離反した際のドップラーシフト(周波数差)を検知します。

  • 方向識別機能: 信号処理により、単なる移動検知だけでなく、「接近(Approaching)」と「離反(Leaving)」の方向を識別できます。

  • 誤検知対策: 組み込みソフトウェアにより、植物の揺れや虫が目の前を横切るなどの環境ノイズによる誤検知を大幅に低減しています。

  • 検知距離: 最大 10 m 程度(アナログ閾値電圧 $V_{\text{TH}}$ ピンの電圧制御、またはコマンドで調整可能)。

  • インターフェース: * UART(CMOSレベル、9600 bps、パリティ: Odd): PCや外部マイコンから詳細な制御や状態取得が可能。

    • スタンドアロン(デジタル出力): マイコンを介さず、「接近検知ピン」「離反検知ピン」のHigh/Low出力だけで直接LEDやリレーを駆動することも可能。

  • 電源電圧: 3.0 ~ 5.25 V(消費電流 約60mA、スリープモードあり)

 

高周波エンジニアの視点から見た「評価・測定」のポイント

もしこの「NJR4265J」モジュール自体のRF特性の評価や、これを組み込んだ製品の検査を行う場合、以下の点がポイントになります。

  1. 内蔵VCOの温度特性(周波数ドリフト)

    データシート上、送信周波数の温度ドリフト規格は -0.7 MHz/℃(典型値) となっています。冬場や夏場、あるいはモジュール自体の自己発熱によって送信周波数が数M〜数十MHz動く可能性があります。FMCWのように広帯域を正確にスイープする用途ではなく、CWドップラー(自分の送信波との差分を自らミキシングするホモダイン検知)であるため、周波数自体が多少ドリフトしても検知性能に直結しにくい構造ですが、厳密な電波法準拠(帯域内に収まっているか)を測る場合は、シールドボックス内でのスプリアス・実効放射電力(EIRP)測定が必要になります。

  2. 変調がかからない(CW固定)

    本モジュールはFMCWのような距離測定(レンジング)用ではなく、あくまで「動体(速度)検知用」の固定周波数(CW)送信です。そのため、評価時にスペアナで見る場合は、チャープ波形ではなく 24GHz帯のシングルキャリア(急峻なスペクトラムピーク) を観測することになります。

  3. アンテナ指向性

    パッチアンテナがモジュール表面に一体化されており、指向性はH面(水平)で約87°、V面(垂直)で約38°(半値幅)と、横に広く縦に狭い特性を持っています。実機評価では、取り付ける向き(インドアの人感センサ、防犯機器、自動ドアなど)によって検知エリアが大きく変わるため、実際の環境でのエリアプロット(実測)が重要になります。

秋月電子通商などでDIP化キット(AE-NJR4265 J1-DIP)も流通しており、ArduinoやRaspberry Pi、NucleoなどのUARTポートと繋ぐだけで簡単に動かせるため、24GHz帯のミリ波入門やプロトタイピングに非常に汎用性の高いモジュールです。

このモジュールを使って具体的なシステム(人感センサや防犯装置など)を構築される、あるいはこのモジュール自体の高周波特性を測定する、どちらの方向性で検討されていますか?

 

 

 

出典:Google Gemini (Gemini は AI であり、間違えることがあります。)

 

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