セラミックコンデンサの「鳴き」現象は、電子機器の静かな室内で使用される際に「キーン」や「ジー」という不快な音として認識される問題です。これは主に強誘電体セラミックス(高誘電率系MLCC)特有の物理現象に起因します。(AEC-Q200-003)
設計において重要な「逆圧電効果」と「共振」のメカニズムを整理します。
1. 発生メカニズム:逆圧電効果
セラミックコンデンサ(特にチタン酸バリウムなどを主成分とする高誘電率系)は、圧電性(ピエゾ効果)を持っています。
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逆圧電効果: コンデンサに電圧が印加されると、セラミック素体自体が微細に歪みます。
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電圧変動: 回路の動作(PWM制御やバーストモードなど)によって電圧が周期的に変動すると、それに合わせてコンデンサが周期的に伸縮を繰り返します。
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振動の伝播: コンデンサ単体の振動は微小ですが、これがハンダ接合部を介してプリント基板(PCB)に伝わります。基板がスピーカーの振動板(コーン)のような役割を果たし、空気を震わせて可聴音(20Hz〜20kHz)となります。
2. 共振による音の増大
「鳴き」が特に問題となるのは、入力電圧の変動周波数が、基板の機械的共振周波数と一致(または近接)した場合です。
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機械的共振: プリント基板には、そのサイズ、厚み、固定方法によって決まる固有振動数があります。
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増幅現象: 電圧変動の周波数がこの固有振動数に一致すると、基板の振幅が劇的に増大します。これにより、通常なら聞こえない程度の微細な振動が、はっきりと聞こえる大きな音へと増幅されます。
3. 「鳴き」への対策
対策は大きく分けて「部品単体」「実装・基板」「回路」の3つのアプローチがあります。
部品単体での対策
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低歪み材料の採用: 圧電性が極めて低い「常誘電体(1類/C0G特性など)」や、歪みを抑えた材料を使用した「低鳴きコンデンサ」に変更する。
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物理的構造の工夫(インターポーザ / メタル端子):
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メタル端子(Jリード): チップと基板の間に弾性のある金属端子を介在させ、振動を吸収する。
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インターポーザ: 小さなサブ基板を介して実装し、メイン基板への振動伝達を抑える。
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実装・基板での対策
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基板の厚み・固定変更: 基板の固有振動数をずらす。
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配置の最適化: 基板の振動しやすい中央部を避け、ネジ固定部などの剛性が高い場所に配置する。
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裏面配置: 基板の両面にコンデンサを対称に配置し、互いの歪みを打ち消し合わせる。
回路での対策
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周波数の変更: 電源回路のスイッチング周波数やバースト周期を可聴帯域外(20kHz以上)に設定する。
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電圧変動の緩和: 電圧の立ち上がり・立ち下がりを緩やかにして、急激な歪みの変化を抑える。
技術的な視点
EMC対策(AEC-Q200等)を検討されるエンジニアの視点では、この振動が単なる「音」の問題だけでなく、長期的なハンダ接合部の疲労破壊や、マイクロフォニックノイズ(振動が電気的なノイズとして信号線に乗る現象)の原因にもなり得る点に注意が必要です。特にRF回路や高精度なアナログ計測回路では、基板の微細な振動が信号のS/N比を悪化させることがあります。
ハンダ接合部の疲労破壊は、音として聞こえない超音波領域で発生する場合もあり、100kHzほどの帯域まで検出可能なマイクなどで評価する必要があります。(AEC-Q200-003)
下記資料では「セラミックコンデンサの鳴き」について詳しく解説されています。
村田製作所:なぜセラミックコンデンサは音鳴きが発生しますか?信頼性への影響は?
https://www.murata.com/ja-jp/support/faqs/capacitor/ceramiccapacitor/char/0020
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TDKが車載用コンデンサーを開発 MLCCを横に3つ並べて大容量化
https://eetimes.itmedia.co.jp/ee/articles/2409/12/news089.html
「世界最大」静電容量の車載MLCC 7品番を一挙投入、村田製作所
https://eetimes.itmedia.co.jp/ee/articles/2604/10/news040.html
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日本信頼性学会:EMC可視化解析装置による電子機器の事故予防
https://www.reaj.jp/pdf/event/2023/2-2.pdf
森田テック株式会社:サウンドセンサ. MT-772(10Hz-100kHz)
https://morita-tech.co.jp/wp-content/uploads/2020/09/MT-772-Sound-sensor-1.pdf
出典:Google Gemini (Gemini は AI であり、間違えることがあります。)
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