アナログ・デバイセズ(ADI)の最新世代モノリシック集積型ソフトウェア無線(SDR)トランシーバーICとして、現在市場や次世代通信(5G Advanced/6G等)の開発で中核を担っているのが「RadioVerse® ADRV904xシリーズ」です。また、より超広帯域・高周波(Direct RFサンプリング)に特化した最新のソリューションとしては「Apollo MxFE™(主にAD9084 / AD9088)」プラットフォームが最新世代として牽引しています。

主要な2つのアプローチとそれぞれの代表的な最新チップ(SoC)の詳細は以下の通りです。

1. DFE内蔵型・モノリシック高集積トランシーバー:ADRV904x シリーズ

従来のAD9009やADRV9002などの実績あるシリーズに続き、Massive MIMO基地局や防衛・航空、計測器向けに開発された8T8R(8トランスミッタ、8レシーバ)構成の最新の超集積型モノリシックSoCです。

  • 主なラインナップ: ADRV9040 / ADRV9042 / ADRV9044

  • 周波数範囲: 600 MHz ~ 7125 MHz(Wi-Fi 6E/7、FR1、および次世代のFR3帯の一部をカバー)

  • 特徴と進化点:

    • DFE(デジタル・フロント・エンド)のオンチップ統合: デジタル歪み補正(DPD)、クレストファクタ低減(CFR)、チャンネル・デジタル・アップ/ダウンコンバータ(CDUC/CDDC)をすべてモノリシックIC内にハードウェアIPとして集積しています。これにより、後段のFPGAやSoC(RFSoC等)側の信号処理負荷や消費電力を劇的に削減できます。

    • 強力なプロセッサ集積: DPDアルゴリズムなどの自律駆動用に、ARM Cortex-A55 クアッドコアをチップ内に独立して搭載しており、自律的なキャリブレーションやPA(パワーアンプ)の線形化をリアルタイムに実行可能です。

    • 優れたSWaP-C: 8ch分の送受信ペアと2chの観測用レシーバ(ORx)をワンチップに収め、JESD204Cインターフェースを介して高速かつ少ないレーン数でベースバンドと接続できます。

2. 広帯域 Direct RF-Sampling フロントエンド:Apollo MxFE™ シリーズ

「トランシーバー」という従来の枠組みを超え、超高速ADC/DACを搭載してRF信号を直接デジタル変換(ダイレクト・サンプリング)する、ADIの最高峰ミックスド・シグナル・フロントエンド(MxFE)プラットフォームです。6G無線の研究開発や、次世代レーダー、広帯域計測器などのフロントエンドとして機能します。

  • 主なラインナップ: AD9084(4T4R)、AD9088(8T8R)など

  • サンプリング・レート: DAC最大28 GSPS、ADC最大20 GSPS(16nm CMOSモノリシック・プロセス)

  • RF入力帯域: DC ~ 18 GHz(Kuバンドまで直接サンプリング可能)、瞬時帯域幅(iBW)は最大10 GHz。

  • 特徴と進化点:

    • 動的再構成(Dynamic Reconfiguration): JESD204B/Cリンクを切断することなく、ソフトウェア定義によってリアルタイムにデシメーション(間引き)やインターポレーション(補間)の倍率、瞬時帯域幅を変更可能です。

    • オンチップDSP: リアルタイムFFTスニッファやプロセッサ、高速ホッピングが可能なNCO(数値制御発振器)を内蔵しており、周波数アジリティ(俊敏性)が極めて高く要求されるシステムに適しています。

技術的選択の目安

項目 ADRV904x シリーズ (Zero-IF / 外部LO) Apollo MxFE シリーズ (Direct RFサンプリング)
主な用途 5G/6G基地局、マルチバンド通信、小型化優先システム 6G FR3通信テスト、超広帯域レーダー、高性能計測器
アーキテクチャ ゼロIF(ミキサーによる周波数変換) ダイレクトRFサンプリング(ミキサーレス)
最大周波数 ~ 7.125 GHz (外付けコンバータで拡張可) ~ 18 GHz (直接入力可能)
内蔵機能 完全に最適化されたDPD/CFRなどのDFEエンジン 超広帯域DSP、FFTスニッファ、高速周波数ホッピング

いずれのシリーズも、Python(PyApp)やMATLAB、C++ API等を用いた充実したソフトウェア開発環境(RadioVerseデザイン・エコシステム)が用意されており、FPGAキャリアボード(ADS10など)と組み合わせることで即座に高度な評価やSDRプロトタイピングができる環境が整っています。

Apollo MxFEの動的再構成機能の紹介

この動画では、JESDリンクを切断せずにリアルタイムで帯域幅やデシメーションを変更できる、Apollo MxFE独自の「動的再構成」機能とその制御についてわかりやすく解説されています。

 

 

 

 

出典:Google Gemini (Gemini は AI であり、間違えることがあります。)

 

 

参考:IEEE RFIC 2026

https://ims-ieee.org/rfic/home

 

PR:Micsig 3rd Generation Optical Isolated Probe ~20kV

https://www.micsig.com/list/546

 

 

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