NEXT(近端クロストーク)およびFEXT(遠端クロストーク)を測定する場合、これらは「隣接するライン間の漏れ込み」を評価するため、通常のSパラメータ測定よりもさらに厳密な校正とセットアップが求められます。

4ポートVNAを使用する場合を想定し、最適な校正フローと注意点を整理します。


1. 推奨される校正手法:フル4ポート校正

クロストーク測定では、ポート間のミスマッチが測定値に大きく影響するため、**「Full 4-Port Calibration」**が必須です。

  • 理由: NEXTやFEXTは非常に微小な信号(-40dB〜-80dBなど)を扱います。各ポートのミスマッチ(リターンロス)が補正されていないと、反射した信号が再度隣接ラインに漏れ込み、純粋なクロストーク特性を隠してしまいます。

  • アイソレーション校正の要否: * 前述の通り、基本は「なし」で構いませんが、測定したいクロストークの値がVNAのノイズフロアに近い(例:-100dB以下)場合は、IFBWを絞った上でアイソレーション校正を行う価値があります。


2. AFR(自動フィクスチャ除去)との組み合わせ

基板上の差動ラインやパラレル配線のクロストークを測る場合、同軸コネクタからDUT(配線)までの「引き回し部分」の特性を除去する必要があります。

  • 手順: 1. ケーブル先端でフル4ポート校正を行う。

    2. AFR を用いて、各ポートのフィクスチャ特性(S2Pファイル)を抽出・除去する。

  • 効果: これにより、コネクタ部で発生するクロストークを除外し、「基板配線そのもの」が発生させているNEXT/FEXTを隔離して評価できます。


3. 測定時のポート接続と終端

クロストーク測定で最も多いミスは、**「不使用ポートの開放(Open)」**です。

  • 鉄則: 4ポートVNAでポート1-2間のNEXTを測る際、残りのポート(3と4)がDUTに繋がっている場合は、VNAのポートで正しく終端されている必要があります。

  • 反射の抑制: もしDUTの反対側が「Open」のままだと、そこで全反射した信号が戻ってきてNEXT成分と干渉し、波形に激しいリプル(うねり)が生じます。


4. タイムドメイン(TDR)との併用

NEXT/FEXTの原因箇所を特定するには、VNAのタイムドメイン機能が極めて有効です。

  • TDRクロストーク: 時間軸で表示することで、「コネクタ部で跳ねているのか」「配線の屈曲部で漏れているのか」を距離(時間)で特定できます。

  • 物理的な位置の特定: 4.5GHz帯の評価であれば、デエベディングされた状態でTDRを確認することで、数mm単位での設計ミス(結合の強すぎる箇所)を見つけ出せます。


5. 校正後の確認(検証)

校正が正しく機能しているか、以下の2点を確認してください。

  1. ベースラインの確認: DUTを接続せず、すべてのケーブル先端に高品質なLoad(50Ω)を接続した状態でNEXT/FEXTを測ります。これが-100dB〜-120dB程度のノイズフロアに張り付いていれば、校正は成功です。

  2. 位相の安定性: ケーブルを動かさない状態で、S21(FEXT)の位相が滑らかであることを確認します。

NEXT/FEXTの評価において、特に「差動ライン間」のクロストーク(例:Pair-to-Pair)を気にされていますか?その場合は、シングルエンドの4ポートデータから Mixed-Mode(Sdd21 など) への変換設定が重要になります。

 

 

 

 

出典:Google Gemini (Gemini は AI であり、間違えることがあります。)

 

 

 

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